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情報リテラシーアドバイザーが解説します。
親子向け 闇バイト、脅されておこなったとしても…
最近では10~20代だけでなく、ターゲットが全年齢層に拡大しており、募集方法もより巧妙化している闇バイト。
高額を謳うとあやしまれることから、「ちょっと割のいい」金額で提示されたり、行政や大手企業の名前を勝手に使用して安心感を醸し出したりと、実行犯を集めるための「工夫」を凝らしています。
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こうした謳い文句を信じて連絡を取ると、匿名性の高いアプリを入れるよう指示され、写真入り身分証を提出するよう求められます。さらに家族構成や、家族の勤務先まで「身元保証人の情報」などとして聞き出されてしまいます。
一般的に身分証や身元保証人の情報は、仕事を始める際に必要といわれる情報でもあります。しかし、闇バイトだと気づかずにこうした情報を提出すると、あとから気づいてやめようとしたときに、脅しのネタにされてしまいます。
個人情報を提出する前に、家族や信頼できる人に相談するなど、自身の情報は慎重に取り扱ってください。
「闇バイト」と言われている行為は犯罪です。ただ、相手から「○○するだけだから、大丈夫。罪には問われない」などと言われると、根拠がなくても信じてしまうことも。
実際に、闇バイトをおこなって捕まった人が「犯罪になるなんて知らなかった」と供述している例もあります。おこなったことは「知らなかった」では済まされません。どういったおこないが犯罪行為になるのか、ご家庭で話題にすることも大切です。
•詐欺罪(刑法第246条):10年以下の懲役
→特殊詐欺の受け子や出し子など(#UDなどと表記されることも)
•強盗罪(刑法第236条):5年以上の有期懲役
→実行犯だけでなく、運転手役・見張り役なども犯罪に(#叩きなどと表記されることも)。
また最近では、高齢者や主婦を狙う手口や、隠語を知らない人を狙う手口も広まりつつあります。
ニュース・新聞・ネットなど、幅広い情報源に触れ、どうやって騙そうとするのかを知ることが、予防の手始めとなります。
そして、もし万が一、闇バイトの応募先に連絡を取ったり、個人情報を送ったり、あるいは犯罪に加担してしまったとしても、警察に相談することで、あなた自身、そして家族や大切な人を救うことができます。
ためらわずに「#9110」に電話し、警察に相談してください。
(参照日:2024年11月28日)
2024.12.09
ライター
情報リテラシーアドバイザー粟津千草