スマホのトラブル防止に役立つ情報を、
情報リテラシーアドバイザーが解説します。
親子向け 知らない間に、やっているかも?意外に多い子どものコメント投稿!
小学生の手が複数、元気よく上がります。
それは、こんな質問をしたときです。
「SNSで、コメントを書いて送ったことがある?」
そして、今度は手が下がります。
「そのコメントを、送る前に、おうちの人に見てもらった?」
どちらも、私がちょっとした驚きを感じた瞬間です。
これら二つの質問に反応があるのは、小学3年生頃から増えていきます。中学生で顕著な反応が返ってくることは稀ですが、小学生よりもコメントを投稿している生徒が多いことは推測できます。
子どもが、SNSにコメントを気軽に書いて送っている。それを保護者は知らない。今回は、そんな状況にともなう危険性について、大人が知っておくべきポイントです。
目次: 1.「匿名」で個人情報を守ることは大切。でも、逆に… 2.コメントでのトラブルから、お子さまを守るには? |
1.「匿名」で個人情報を守ることは大切。でも、逆に…
SNSでのコメントは、匿名で送ることが大前提です。子どもたちも自身の個人情報を守る大切さを知っています。コメント欄に、本名や年齢を書くことは「ダメ」と答えます。
もちろん、これは正しいことです。
しかし、年齢がわからないということは、反対に、大人だと見なされることにつながります。 もしあなたが、失礼な言葉遣いや、マナーを欠いたコメントを受けとったら…と、想像してみてください。そのコメントを送った人の姿として、大人か子ども、どちらが先に浮かぶでしょうか? パッと浮かぶのは「大人」の姿ではないでしょうか? (コメントの書き方で明らかに子どもとわかる場合もありますが)
つまり、匿名のコミュニケーションでは、マナーや言葉遣いが未熟な場合、大人と見なされ「大人のくせに、失礼な!」と、怒りやひんしゅくを買う可能性が高くなります。
2.コメントでのトラブルから、お子さまを守るには?
コメントは気軽に送ることができる反面、非難になってしまったり、意図せず相手を傷つけたりする危険性もあります。コメントを送る前に、保護者に確認しない・見せないと答えた子どもたちにとっては、こうした危険性が認識されていない可能性があります。
保護者が知らない状況でトラブルが起きた場合、問題が複雑化することも。だからといって、一方的に「SNSへのコメント送信は禁止!」とすると、親に黙って…が加速することにもなりかねません。
まずは、本記事をご覧いただいたことをきっかけに、「こんな記事を読んだよ…」と、お子さまとの会話の糸口にしてみるのはいかがでしょうか。
そのうえで、コメントを送ったことがあるかどうか、送ったことがあるならどんなことに気をつけているか、相手や第三者から反応があるのかなどを、お子さまから聞いてみては。また、普段のお子さまの言葉づかいから、気をつける点をやさしく伝えるのも効果的です。
ただコミュニケーションでのトラブルは相手があることなので、気をつけていても突発的に起こる場合もあります。そうした予期せぬ事態が起きたときに相談できる窓口を、あらかじめ確認しておくと、大人にとっても安心材料に。J:COMの「ネットあんしん保険」では、お子さまのコメント投稿によるトラブルも、相談窓口や補償でサポート。「まさか」に備えることができます。
お子さまがYouTubeなどSNSのコメント欄を見る機会は増えています。「みんなやってるから…」と、お子さまがあなたの知らない間にコメントを送ってしまう前に、コメント投稿には思わぬ危険があることを話し合っておくことが、お子さまの未来を守る鍵になります。ご家族でいっしょにコメント欄を見て、どういう書き方がよいのかなどをクイズのように確認しあってみると、いっそう楽しく学べるかもしれませんね。
2023.09.22
ライター
情報リテラシーアドバイザー粟津千草